
原題:Confirmation 製作年:2016年 製作国:アメリカ 上映時間:110分
ジャンル:伝記/社会派ドラマ/法廷 私のおすすめ度:★★★★☆/3.9
「ひとりの声が、時代を動かした。」
静かに、でも確かに。彼女の勇気が“語ること”の意味を変えた。
作品情報・コメント
この『アニタ 世紀のセクハラ事件』は、実話ベースってのがまずすごい。
1991年、アメリカでほんまにあった裁判官任命の公聴会で、女性の法学者が元上司のセクハラを堂々と証言したっていう話。
しかも相手は、当時の大統領が任命しようとしてた最高裁判事。いやいや、立ち向かう相手がデカすぎるやろ……って思うんやけど、アニタはむちゃくちゃ冷静で、堂々としてる。その姿がかっこええ。
でもその一方で、まわりの男たちの空気がなかなかしんどい。疑ったり、なじったり、まるで彼女が悪いみたいな扱いなんだ。
それでも、アニタは「声をあげる」っていう選択をする。それが観てるこっちにずーんと響くんよ。
俳優陣も渋くて、特にケリー・ワシントンの凛とした存在感はめちゃ強い。社会派やけど説教くさくなくて、「これ、今の日本でも他人事ちゃうで」って思えるリアルさもある。
重いテーマやけど、観終わったあとは誰かと話したくなる、そんな映画やと思う。
動画とあらすじ
《あらすじ》
1991年、アメリカ。最高裁判事に任命されたクラレンス・トーマスの承認公聴会が行われる最中、ある爆弾証言が飛び出す。
それは、法学者アニタ・ヒルによる、元上司トーマスからのセクシャルハラスメント被害の告白だった。
一躍マスコミに追われる存在となったアニタ。
“正義”と“信じる声”がねじれる中、彼女はひとり、法廷で証言台に立つ。
それは単なる“個人の主張”ではなく、後に全米に“性被害を語ることの意味”を突きつける、大きな社会的うねりとなっていく──。
作品データ
《スタッフ》
監督:リック・ファムイーワ
脚本:スザンナ・グラント
製作総指揮:ケリー・ワシントン、マイケル・ルンドン・Jr. ほか
撮影:レイチェル・モリソン
音楽:ジョン・パエザーノ
《キャスト》
出演:
ケリー・ワシントン(アニタ・ヒル)
ウェンデル・ピアース(クラレンス・トーマス)
グレッグ・キニア
ジェフリー・ライト
エリック・ストルツ
ジェニファー・ハドソン ほか
原題についての意味合い
原題『Confirmation』は、「承認」「確認」という意味。
これは最高裁判事の承認手続きを指す一方で、アニタ・ヒルが語った“声”を社会がどう受け止めるのか──「信じるか」「見ないふりをするか」という、“もうひとつの確認”でもある。
彼女の証言は、ただの内部告発ではなく、「語ることは、黙っているより勇気がいる」という現実を突きつけた。
静かなタイトルの中に、大きな意味が詰まってるんやね。
どっかのテレビ局もこんなんあったんかね!!
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